9月4日に行われた地域防災拠点訓練へのご協力有難うございました。
訓練の様子につきましては、次号でお知らせします。
先日の台風10号による東北・北海道の被害は広域に甚大な被害を及ぼし、当分収束の見通しはつかないようです。
近年の豪雨災害では、昨年9月に鬼怒川が決壊した関東・東北豪雨も記憶に新しいところです。
いずれも、大雨の特別警報が発令されていたものの水が押し寄せる速さは予想を上回り、とても対応できなかったとのことです。
豪雨になると、場所によっては普段水が流出するはずのないところがからも押し寄せてくるため一気に水かさが増えるといいます。
横浜でも大きな被害
昭和以降で横浜に大きな被害をもたらしたのは、昭和33年の狩野川台風でした。伊豆半島の湯ヶ島では9月26日21時からの1時間雨量が120mmに達し、総雨量は753mmに及びました。
天城山系一帯では約1200箇所の山腹、渓岸崩壊が発生し鉄砲水となって下流を襲った結果、流域の死者・行方不明者853名にもなる大災害となりました。
このとき横浜でも雨量は321.2mmに達し、死者61人、家屋全壊403棟 家屋半壊595棟 床上浸水約1万棟 床下浸水約1万4千棟 がけ崩れ1029箇所 り災者総数約12万人であったとのことです。
平穏に暮らしている人には、雨でこれほどの被害がでるような状況は想像し難いと思います。
それが避難や対策を見送ってしまう一因でしょう。
小雀町にもがけ崩れの可能性の大きい地域や、水害の可能性大の地域があります。
この数十年はさほどの被害はありませんでしたが、近年の温暖化の影響で狩野川台風よりも更に大きな被害が出ないとも限りません。
想定外をなくそう
昭和61年3月の大雪の折、厚木市では着雪した送電線が風に煽られて高圧線鉄塔が倒壊しました。
これによる停電で、小雀浄水場は機能を失い、地域によっては最大29時間の断水が生じました。
阪神淡路大震災の9年前のことで、多くの家庭で飲料水の備蓄はしておらず混乱しました。
関東大震災の2倍のエネルギーにも耐えられるはずの鉄塔が、よりによって神奈川県に降った雪でいくつも倒れるとはだれも予想しませんでした。
まさに想定外の出来事は起きるのです。
横浜市では東日本大震災を経て、想定外の事態をなくそうという考えから、大正型関東地震(南関東地震)よりも市内の震度が大きく、津波の影響も考えらえる元禄型関東地震を対象とした対策を立てています。
近年の災害を見ると、起きそうなことに対する準備だけでは、結果として想定が甘く、防げるものも防げないことが明らかになったからです。
皆さんも、まずは想定される出来事に備えを固めていただき、実際にはさらに深刻な状況が起こることを心に留めていただくことが必要ではないでしょうか?